丹沢山蔵元・川西屋酒造へ行く【酒屋の嫁事情】
先月、有難いことに山北町の丹沢山蔵元・川西屋酒造店の蔵見学をさせて頂いた。
それも御前酒蔵元・辻本店の辻麻衣子杜氏と一緒にお話を聞かせて頂き、
違う酒蔵同士の酒話、ちょっとドキドキ、時に造りの(難しい)お話をされてたりして
大変貴重な時間でした。
大変お世話になっている工場長の米山さん。
いつも叱咤、ときどき激励、、、愛ある叱咤激励をして下さるのが米山さんである。
語る「酒話」にはいつもとても太い芯があり、たくさんの酒屋、飲食店さんに
絶大の信頼がある方なのだ。本当は優しい方なのだ!w
見学後、色々なお酒を試飲させて頂き、米山さんの「酒話」にグッと引き込まれる。
私は造り手でなく、微力ながら「伝える人」だと思っているので
造り手から聞くそれぞれのお酒の特徴や美味しい飲み方、燗のつけ方、などのお話は
とても興味があり勉強になる。
「酒は熟成に勝るものはない。」とおっしゃる通り、
丹沢山のお燗酒の代名詞でもある麗峰は、熱燗から燗冷ましまで、どの温度帯でも美味しい。
60~70°くらいの燗にして美味しく、それを「ど燗酒」と称し愛されている。
「うちにとって50°はぬる燗だ。」という名言もとても印象的だ。
例えば、二合とっくりでど燗酒にし、食と酒と会話を楽しみ、
ゆっくり燗冷ましされたその味わいも、決して「冷めちゃった。」ではなく
「これも美味しい。」ということなのだ。
熟成されてるからこそ香り、味わい、酸が崩れることなく幅広い温度帯で楽しめる。
そしてもう一つ「常備酒」という概念を教わった。
常備菜、常備薬などあるように、言われてみれば常備酒だって自然なことかもしれない。
が、宮酒ワインバーとして活動するコンセプトは
「季節を感じる心地酔いお酒たちをお届けします。」である。
季節の食がありそしてそこには季節を感じるお酒がある、というイメージだ。
だから「常備酒」という言葉に少し驚き、でもそれもそうだなと思ったりして。
通年通して楽しむお酒を見つけるのも豊かな暮らしのひとつになるのかもしれない。
そんなこんなで、お忙しい中、お時間を頂きましてありがとうございました。
「お燗番」の意味を理解し、とても素敵な番人だなとつくづく思ったのでした。